手術に使われる糸は2種類ある
包茎手術にはいろいろな種類があり、費用もそれぞれ異なります。費用の違いは包皮を取り除く部位(亀頭の周囲かペニスの裏側かなど)や手術用具(外科用メスを使うかレーザーを使うか)などの違いによりますが、縫合に使用する糸の種類によっても異なります。
包茎手術は余分な包皮を切除し、切り口の両側から皮膚を引っ張ってきて縫い合わせるという手順を踏みますが、この縫合に使われる糸には吸収糸と非吸収糸の2種類があります。このうち吸収糸は、その名の通り時間が経つと自然に分解される性質の糸で、抜糸の必要がありません。分解されるまでの期間には個人差がありますが、おおむね5日から8日程度で素材の主成分が溶け、残りカスは自然にポロポロと落ちていきます。
一方、非吸収糸の場合は体内に吸収されないので、一定期間をおいて抜糸する必要があります。抜糸までに要する期間は1週間から10日程度です。素材にはナイロンが使われることが多いので、ナイロン糸と呼ばれることもあります。
手術費用はクリニックごとに異なる
縫合糸の違いによる包茎手術のやり方で最も異なる部分は、手術後にもう一度抜糸のために通院する必要があるかどうかです。吸収糸の場合は手術当日の1回だけ通院すれば済みますが、非吸収糸の場合は2回の通院が必要です。したがって、遠方のクリニックで包茎手術を受けたりする場合は、前者の方が都合が良いことになります。ただし、抜糸が必要な場合でも糸の種類によっては自己抜糸が可能なので、そのやり方を教えてくれるクリニックもあります。
一方、費用面については、吸収糸を使った包茎手術の方が非吸収糸の場合よりも高額になる傾向があります。その差額はクリニックごとにまちまちですが、平均するとおおむね2万円から3万円程度です。
もっとも、自由診療で行う包茎手術はクリニックごとに費用の違いが大きく、10万円ぐらいの差が生じるケースも少なくありません。そのため、違うクリニック同士で比較すると糸の種類による費用の一般的な差が逆転することもあります。
まとめ
包茎手術に使われる糸はそのまま吸収されるタイプと抜糸が必要なタイプの2種類があり、一般的には前者の方が後者より費用が高額になります。ただし保険が適用されない手術ではクリニックごとに金額が異なるうえ、クリニックが遠方にある時は抜糸のためにもう1度通院する場合の交通費も無視できません。手術を受ける際は直接・間接の費用を総合的に勘案したうえで、予算の都合を考えながら自分に合った治療法を選ぶのが賢明です。